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「生春巻き食べれるんですか?」 「うん。…あれ?もしかしてダメだった?」 ぶんぶん首を振った私は遠慮を知らない距離感で早口に返事をした。 「大好物です」 可笑しそうに岡崎さんが笑ってる。笑われてる、完全に。 元カレはこれがダメだった。 生春巻きの生地の柔らかさが許せないんだとか。アボカドもアウト。 いい組み合わせなのに~!ってつっこみ入れつつ、彼の前では食べれない好物を何度も素通りした。 「じゃ、それも追加で」 「はい」 ヤバイ。既にワクワクしてる。 今更緊張しだした手のひらがじっとりして慌てて隠す。
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