第5章 江ノ島 (4回目)

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*** 《 2020年12月9日 》  「はぁ~~~」   テレビ局の楽屋に置かれた椅子に座って、デカいため息をつく。   しかも、ほぼ無意識だった。  そんな自分が少し怖くなる。  またやっちまったなぁ。  やっぱり強引すぎるよな。  今頃になって自分の言動に落ち込む。  つい彼女のことになると周りが見えなくなる。  あーーー、もう! 頭が働かねぇ。   椅子の背もたれに寄り掛かって天井を見上げながら、もう一度深いため息をついた。   今日は歌番組の収録のために、久々に朝早くからメンバー全員が揃っていた。  来週発売のシングル曲の初披露。  冬に似合うしっとりとしたバラード曲だ。  午前中にリハーサルが終わり、本番までの空き時間に楽屋のテーブルをメンバーで囲んでいた。 
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