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――ずっと忘れられない人がいるの。昔のことなんだけど⋯⋯。
サラが言っていた忘れられない人って、どんな奴なんだろう。
でも、もしその男がサラにとって重要な人間ならば、サラの未来を変える鍵を握っているのは俺じゃなくてそいつの可能性だってこともあるのか。
それなら、俺の役割は――。
いや、違う。
俺がやり直したいと強く願ったからこそ、あの時代へ行くことができたんだ。
同じ目的であの時代に来ている奴がいたとしたら、必ずサラの前に姿を現すはず。
でもサラは「昔のこと」だと言っていた。
一体どういうことだろう。
普段はこんなに悩むキャラじゃないのに、なぜかサラに関わることとなると、悩んだ先に答えが見つからなくても尽きること無く悩み続けてしまう。
次で、5回目か。
これまでに何かが少しでも変わっているのか全く変化がないのか、それすらも分からない。
だが先が見えなくても、手探りで進むしか道はない。
もしかしたら、次あたりが勝負かもな。
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