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和也くんの思い出を辿っていたら、気が付けば21時を過ぎてしまっていた。
結局、カズヤが来ることはなかった――。
事故に遭っていなければいいけど。
きっと、カズヤに初めて会ったときみたいに、また何かの事情があったんだ。
きっと、そう。
そうだと思い込みたかった。
カズヤとの関係の結論がまだ自分の中で出ないまま、今日を迎えてしまった。
会う時にどんな顔をすればいいのだろう。
いつまでもカズヤの気持ちを待たせておくわけにはいかないし。
だから今日、何かの理由で自宅に来れなかったカズヤのことが心配だったけど、少しホッとしているようなところも心の片隅にあった。
昼間に見た夢のような「すれ違い」の状況は、何かの暗示なのだろうか。
今日、カズヤに会うべきではないと。
それか私の心の迷いを象徴しているのか。
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