第7章 真実 (6.7回目)

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 身体を乗り出してフロントガラス越しにマンションを見上げると、7階の廊下から身体を乗り出したサラが見えたが、すぐにその姿が見えなくなる。  俺は車を降りて改めて頭上を見てみたが、もうそこには誰の姿もなかった。  部屋に一度入ったのだろうか。   それから徐々に大きくなるサンダルのパタパタという音がして、そちらに目を向けると、マンションのエントランスにサラの姿が見えた。   サラ――。  しばらくぶりの姿。眩しい笑顔。  両手を大きく広げて待ち構え、今まさに駆け寄ってくるサラを、思いっ切り腕に抱き止める。サラの全てを受け止めるように。  まだ息を切らして上下するサラの胸の鼓動が、俺の身体の隅々にまで伝わってくる。  心地の良いサラの体温。  シャンプーの甘い香り。  俺に預けてくれた全部を余すことなく感じたくて、抱き締める腕に力を入れる。  どんなことがあったって、俺はこの笑顔を絶対に守りたい――。
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