第7章 真実 (6.7回目)

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「サラ。気に入ったかな」 「十分過ぎるくらい」 「ふふっ。なら良かった。いいでしょ、ここ。ほら、奥に露天風呂も付いてるんだよ」  「わぁ。すごい」   部屋の露天風呂に驚きの言葉を上げたものの、その先の言葉が出てこなかった。  和也は何を考えているのだろう。  私の様子をうかがっているのかな。 「この旅館、広い大浴場もあるし、貸切露天風呂も沢山選べるんだって」    大浴場や貸切の露天風呂があると聞いて、いくらか心を撫で下ろす。  和也に温泉に行こうと誘われたときに、ある程度の想像はしていたはずだけど――。  すぐに臆病になる、私の悪い癖がまた見え隠れした。 「俺は、この部屋の露天風呂で、サラと一緒に入るんでもいいけどね」    それは、冗談なの。  それとも、本気で言ってるの。  冗談っぽい口調なのに、こちらに真剣な視線を向ける、和也の表情からは、真意が読み取れない。  恥ずかしくなって、耳を真っ赤にした私を、可愛い、と和也は明るく笑った。  私の反応を楽しんでるみたいに。 
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