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「なーんてね。好きな食べ物は焼肉かな」
「えっ、焼肉! あっ、そうですか⋯⋯」
やだ。本気にしちゃった。
ダメダメ。軽い女だと思われちゃう。
「最近は魚にも惹かれるんだけど、肉にはやっぱり勝てないんだよね。だから自宅の冷凍庫には、いつでも食べられるように塊でストックしてあるの」
「塊肉を一人で食べるんですか」
「そうだよ。何度かに分けてね」
「お肉が元気の源なんですね」
「そう、欠かせないもの。あと元気の源っていったらサウナかなぁ」
「サウナですか」
「そうそう、週4で行く時もあるくらい。サラちゃんはサウナに行ったことある?」
「はい。苦しいから苦手かもしれません」
「正しい入り方があるんだよ。ジムで汗をかいてから、サウナに入って身体を整えて、焼肉に行くのが最高のコース」
「私には絶対にない休日の過ごし方です」
「サラちゃんは本を読んで過ごすの?」
「はい。もし時間を気にせずに好きなことをしてもいいって日があったら、たぶん一日中本を読んていると思います。本の中の世界に入ったり、色々な職業になれることが楽しくて幸せなんです。あっ、あとは寝ることも」
「あぁ、確かに好きだったよね⋯⋯」
「えっ?」
「ええっと。あぁ、そう。好きなんだね」
「はい。二度寝ができる休日は最高です」
「ふふっ。幸せな休日だ」
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