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2 男娼和樹
外は12月。
だいぶ冷えていた。
もっと厚手のコートを出すべきだったと少し後悔するほどだ。 すっかり街はイルミネーションであと半月ほどでくるクリスマスのの雰囲気を漂わせていた。
時間はまだ20時半。
さっきのメールをくれた男の子がいる店に電話をする。和樹はいるかと聞いて、指名予約を入れる。さっきのメールは客がついてないから助けてくれという意味だ。
最近相手してやってなかったから、6時間のコースをお願いする。いつものホテルで待ち合わせる。指定のホテルに着いたら、部屋番号を店に電話するシステムだ。
ホテルに入って和樹が来るのを待つ。
ホテルと言っても提携されているラブホテルだ。
中はだいぶ広い。
和樹の好きな、王室の部屋にした。
天蓋がついている。
風呂の蛇口をひねって、湯をためていく。
”コンコン”
時間は21時ちょうど。
ホテルの部屋をノックする音がする。
ドアを開けると、満面の笑みの和樹が立っていた。
「よし君、ひさしぶり〜!うれし〜!」
そう言って抱きついてくる。
部屋の明かりはすでに間接照明にしてある。
和樹はムードがあるのが好きだ。
「しばらく会えなくて、寂しかったかい?」
俺は、ダンディーな台詞を吐く。
「うん。もう僕のこと忘れちゃったかと思ったよぉ」
「忘れないさ。ただ、ちょっと忙しくてね」
「ほんとぉ?和樹のこと飽きちゃったかと思ったぁ」
和樹は甘えたな猫ちゃんみたいに、全身で甘えてくる。
「今日は6時間も一緒にいていいのぉ?
いつも2時間で帰っちゃうのにぃ」
すっかり役に入っている。
そうだ。和樹は演じるのが好きな男の子なのだ。
俺だって、役を演じている。 和樹に会う時はちょっとダンディーな雰囲気でいる。
お互いそれには気がついているが、決して本当のことは言わない。 それがお金で繋がっている関係の俺たちのルールだ。
「よしく〜ん。もう和樹我慢できないのぉ〜。
早くしよ〜」
演技だと分かっていても、かわいいに変わりはない。
「そんなに欲しかったのかい?じゃあ、和樹の可愛いところを見せて」
「恥ずかしいぃぃ〜」
そう言いながら、ベッドに腰掛けている俺の前で後ろを向いてお尻を振りながらピッタリとしたジーンズを脱ぐ。柔らかそうな、肉付きのいい小さなお尻が丸見えだ。
「ちゃんと、Tバック履いてきたのかい?」
「うん。だって、よし君、好きでしょぉぉ〜?」
「さあ、こっちにおいで」
優しく抱き寄せて膝に座らせる。
和樹のシャツの裾から手を滑り込ませる。
「はあぁあん。冷たい手で触られると、気持ちいぃ」
そう言いながら身悶える。
和樹の乳首を優しく指の腹で捏ねて、シャツを捲し上げる。
「よし君、ここにキスしてぇ」
和樹が自分の乳首を摘んでおねだりをする。
それに応えて甘噛みをする。
「ああっっ。気持ちいぃぃ」
ますます身悶える。
和樹は俺に馬乗りになって俺の服を脱がし出す。
「よし君の大きな体、大きなお手て、大きなココ、今日は僕のものだよぉ」
「ああ、そうだ。和樹のものだよ」
そう言いながら、和樹の体にキスをしていく。
「よし君、お風呂溜まってるみたい・・・。泡風呂にしてくれた?」
「ああ、和樹の好きな泡風呂にしてあるよ」
「じゃあ、僕を抱っこして連れてって。お姫様みたいに」
「ああ、僕のお姫様」
和樹のTバックを剥ぎ取ってお姫様抱っこをする。
和樹の体はとても軽い。身長も165センチほどしかないし、きっと体重も50キロほどだろう。
俺のガタイからすれば、15センチも小さいのだから、可愛らしいものだ。
湯船はすっかり泡泡になっている。 この湯船は下からいやらしい色で照らすことができる。 明かりはそれだけにして、抱いたまま湯船に浸かった。
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