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友香は、年長から5年生まで、勇人と同じサッカークラブに所属していた。勇人にとって友香は、ずっとサッカー仲間だった。それは、友香がサッカークラブをやめても同じだった。
けれど、友香にとって勇人は、いつしかかけがえのない人になっていた。密かに勇人への想いを募らせながら、男っぽい自分が、彼に告白することは一生ない。年に一度、『友チョコ』と偽った『手作りの本命チョコ』を受け取ってもらうだけで十分だと、友香はずっと思っていた。
そんな友香の一途な想いに、愛美は知らずに水を差してしまった。
美少女の愛美が、きらきらした顔で勇人のことを語るのを、友香がどんな気持ちで聞いていたのか、愛美には知る由もない。
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