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奪う者
この世界では馬車の様な乗り物をグラーマと
呼んでるらしい。お母さんとお父さんに頭を下げて乗り込んだこのグラーマ内は非常に狭い。手も足も伸ばせない。しかも、周りの人間は皆、目が死んでいる。口を開けたまま、動かない人間までも居る。賃金は要らないらしいが、正直タダでも乗りたくなかった……
「次はシンタットルーラ。降りる奴はいるかぁ?!」
あ、っと。目的地だ。降りなきゃ
「お、降ります!」
「はいはい……」
グラーマの後ろから降りようとしたら、突然背中を蹴られた
「さっさと降りろ!!出発!!!」
そのまましばらく地面に僕は倒れていた。
なんて乱雑な案内人であろうか。まあタダなら仕方ないっか
さて、目的地はここじゃ無い。職業案内所と
書かれている看板がこの先に
あった。 今にも崩れそうな看板に
"サニーカモニスト"と黒文字で書いてある。
恐る恐るドアを開けて見ると、何人もの男達が談笑やら飲酒やらをしていた
壁にはこれまたボロボロの広告が貼られている。血の跡に焼け焦げた様な跡のおまけつき
だ。カウンターらしき場所に右肩を露出した
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