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自分が夢を見ている実感があった。
それはもうはっきりと。
薄暗い道を歩いていると、どこかからか音楽が聞こえる。
少し歩いた所に光が盛れている一室があった。
恐る恐る覗いてみると、大きなテレビのようなものがあり、画面には再生ボタンのような表示が出ていた。
裕翔は吸い寄せられるようにテレビに近づき、気づいた時には再生ボタンに手を触れていた。
しばらく砂嵐状態になった大型テレビから離れ、じっと見つめる。段々と、画質が良くなり、大音量で音楽が流れる。
どこか中世ヨーロッパを思わせる音楽。
しばらく眺めていると、
題名のようなものが表示された。
KingWorld
金色の文字で書かれた文字は見覚えがあった。
伝説のクソゲーと呼ばれる乙女ゲーム。
裕翔が転生した世界の題名だった。
しばらく見ていると、様々な男性キャラクターが楽器の演奏やら踊りやらをしている映像が流れる。
その顔はどれも見覚えがあった。
映像を見たせいか、妙にはっきりと情報が構築されていく。
最後には一瞬ダイアナの姿が描かれていたが、隠しキャラなのかそこまで長く出てこなかった。
ほとんどが、主要メンバーが出てくるばかりの内容でだった。
乙女ゲームのPVと言うよりは、王子育成ゲームみたいなPVになっていた。
しばらく見ていると白い文字で、物語のストーリーが表示された。
その時も音声はなく、クラシックの音楽が優雅に流れていた。
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