終話❄️新学期と新任教師と回る季節

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終話❄️新学期と新任教師と回る季節

夏休みが明け、二学期が始まりました。 子供達にとっては一番嫌な学期でしょうね(苦笑) 私も子供の頃は二学期が一番嫌いでした。 長いですし行事も多いですから 特に、学校嫌いの子には苦痛でしょうね。 さて、それは子供達の問題ですが 私の問題は新任教師の 宝華呂維(ほうかろい)先生です。 なんというか、 茉生に対して馴れ馴れしいのです!! 「来栖先生、 今日飲みに行きましょうよ」 イライラを押さえながら二人に話しかけます。 『宝華先生、すみませんが 来栖先生は私と約束があるので またにしていただけないでしょうか』 茉生や子供達には優しい方だと 思っていますが心は広い方ではありません。 「では、雲雀先生もご一緒にどうです?」 そう来ますか(怒) 『いえ、結構です!! 来栖先生に相談したいことがあるので 飲みに行くのは今度にしてください』 いけませんね、 少々イライラが出てしまいました。 『そういうことなので、 またの機会に(苦笑)』 まだ何か言いたそうな 宝華先生の横を通りすぎ 茉生と職員室を出ました。 『助かったよ』 二人で私のマンションに帰って来て 入浴を済ませ部屋着に着替えた後、 お茶を飲みながら 一息ついたところで茉生が言いました。 『お役に立てたのなら光栄です』 まぁ、私がムカついたのでしたまでですが。 『ねぇ、今日は“抱いて”』  おやおや、相当精神的に 疲れているようですね(苦笑) 『いいですよ♡*.+゜』 寝室に行き、私が茉生を組み敷き 散々、鳴かせました。 +*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+* 「おはようございます」 翌日出勤すると案の定、 宝華先生が近付いて来ました。 茉生は一歩下がりました。 私は気付かれないように茉生の手を握りました。 『おはようございます』 今日も一日騒がしくなりそうです。 そう思っていた矢先にそれは起こりました。 +*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+* 「来栖先生探してるの?」 昼休み、茉生を探していると 女子生徒二人に話しかけられました。 『そうですよ、お昼を 一緒に食べる約束をしているんです』 何処に行ってしまったのでしょうか? 「宝華先生と一緒に屋上にいると思うよ」 はい!? 「あの雰囲気は告白だろうね」 屋上が告白スポットなのは 生徒だけではないようです。 「瑠色ちゃん、恋人なら 来栖先生を助けに行かなきゃ」 この二人にはバレていましたね(苦笑) 『そうですね、 お二人ともありがとうございます』 私はお礼を言って屋上へ急ぎました。 屋上の扉を静かに開けると 二人の姿が見えました。 「急に呼び出してすみません」 宝華先生の声が聞こえてきました。 『大丈夫ですよ、 理由はなんとなくわかってますから』 茉生の声ですね。 「それなら、単刀直入に言います。 来栖先生のことが好きです」 やはり、あの二人が 言っていたように告白でしたね。 『お気持ちはありがたいですが 僕には恋人がいますのでごめんなさい』 此処で私は二人の前に姿を現しました。 『“茉生”、探しましたよ』 わざと知らないふりをしながら 名前で呼びます。 「雲雀先生!?」 私が来ることは想定外だったはずですから 宝華先生が吃驚されるのも当然です(笑) 『ごめんごめん』 名前で呼ばれたことにも 私が間に入ったことにも 一切触れずに謝罪をしてきました。 『見つかったからいいです。 お二人が何故一緒にいるのですか?』 「いや、それは……」 答えられませんよね。 『ちょうどいい、“瑠色”愛してる』 クスクス、いきなりですね。 最初に名前で呼んだのは私ですが。 宝華先生は茉生の科白に硬直してしまいました。 『私も愛しています』 愛を確かめ合い、硬直している宝華先生を その場に残して二人で屋上を出て 教官室に向かう途中で 先程のお二人にまた会いました。 「瑠色ちゃん、奪還おめでとう✧*。」 小さく拍手をしているお二人に ありがとうございますと笑顔で答えました。 「二人とも仲良くね+゚*。:゚」  女子生徒二人はそう告げると 私達に手を振って 教室の方へ向かって歩いて行きました。 +*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+* 告白事件(笑)から 二ヶ月経ち、文化祭の 時期になりました。 生徒達はクラスごとや部活ごとなど 毎日、大変そうです。 あれから宝華先生は すっかり話しかけてこなくなりました。 気まずいのでしょう。 私達は嬉しいですが(笑) そうして宝華先生とは 挨拶程度の会話だけをするようになりました。 二学期が過ぎ三学期も過ぎて 四月になり、今日は入学式です。 『瑠色、おはよう』 体育館に向かう途中で茉生に 声をかけられました。 『おはようございます』 また、新たな季節の始まりです。
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