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「やっぱ、後の数体もコケティッシュ路線で行こうよ」
生春巻きを一気に食べて、空腹が少し落ち着いたのか長沢が本題に入る。
「だけどなー、720号と721号はさ、コケティッシュっているより健康的な美少女だって、ある意味ダメ出しされたじゃん。ジロー先生に」
「でも可愛いよな、リンとラン。正統派美少女って感じでさ」
「長沢、お前、人形に名前つけてるのか?」
「うん。毎回。思い入れあるじゃん。自然とつけてる」
720号と721号、長沢命名のリンとランは清潔感ある美少女として仕上がった。ジロー先生からは及第点をもらったが、物足りなさを指摘されたのも事実。少しジロー先生の手直しが入った。
「コケティッシュな子って実際会ったことないよな。なんか、人生経験がやっぱ足りないのかな」
「松永、彼女いたことあるんでしょ?」
「うーん。あるけど、恋愛って言えるかわかんねー。セックスは気持ちいいと思うけど、どうしてもその子としたい訳でもなかったかも」
「えー、ひどっ。ボクなんか毎回、女の子の服を作ってプレゼントしたくなるのに」
「へぇー。すげーな。喜んでくれるだろ?」
「それがさ、趣味じゃないって返される」
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