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 インターフォンを押すと『庭にきてくれ』とジロー先生の声。庭に行くと、夕焼け空をバックに七輪で何かを焼きながら、ビールを飲んでいるジロー先生がいた。 「おー。松永、いいタイミングだ。丁度ソラマメが焼けた。冷蔵庫からビール二本持ってきて」 拍子抜けしつつ、言われるまま持ってくる。 「乾杯」 「あ、はい。いただきます」 「なんだ?松永、暗いな。なんかあったのか?」 ええ?それ言うの?まあ、まずはビールを飲む。喉カラカラだったから、めちゃくちゃ美味い。しかも、絶好のロケーション。春の夜風が気持ちいい。夕焼けの一瞬のオレンジ色が綺麗だ。 「いいよな。この時間は。すぐに終わってしまうが」 ジロー先生も同じことを感じているのだ。なんか、嬉しい……。もう、さっさと聞いてしまおう。 「ジロー先生。あの、スタッフ募集ってチラシ」 「ああ。速川から聞いたか?」 「えっと、速川さんには聞いてなくて。先生にまず聞こうと思って」 「なんだ。俺からだと何となく強制になりそうだから速川から言ってもらおうと思ったんだが」 おお……マジか。
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