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長沢と2人でいると、結構な割合で逆ナンされる。長沢はよっぽどでない限り断らない。社会勉強だとか人形制作の糧だとか言ってるが、ただの女の子好きだと思う。 俺も、あわよくばと流れに任せるから人のことは言えない。だって普通の成人男子だし。性欲は人並みにあるし。制作に籠ってると異様にシタくなる事もある。だからといって誰かと付き合うのも面倒。こういう出会いはありがたかったりする。 近くにカフェバーがあるというので後をついて行く。 長沢は基本、年上の女性にはいかない。特にチャキチャキと主導権を握るタイプのお姉さんは苦手だと言う。実際の姉に相当トラウマがあるのか、付き合うのは年下だ。 今回のケースだと、後輩の可愛らしい方が長沢で先輩の綺麗系が俺の担当になる。が、俺は考えた。 「なぁ、長沢、ちょっと冒険してみないか?」 「え?どういうこと?」 「俺らは今、コケティッシュに躓いている。社会勉強としても、いつもと同じじゃ変わり映えしないと思うんだ」 「つまり?もしかしての逆攻め?」 「さすが相棒。話が早い」
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