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「えぇー。あんまし気が進まないな。あの可愛らしい方のがボクのドレス似合いそうだし」
長沢の頭の中で、もうあの後輩の女の子に着せたい服が出来上がっているようだ。スゲーな。
「まぁまぁ、たまにはハードな革のボディースーツとか良くない?」
「うわっ、松永趣味わるっ。しょうがないなぁ。うーん。藤色のロングドレスでいくかぁ」
長沢の中で落ち着いたらしい。
「早く〜」
お姉さんに言われ、走って行く長沢。
「ボク、甘いカクテルも好きー」
「えぇ、可愛い!お姉さんが奢ってあげる!」
「わーい」
先に入って行く2人。長沢が犬のように見える。さすが、コミニュケーション能力高けぇ。ふっと見ると、じっと俺を見つめる後輩の女の子。そうだよな。ちゃんと相手しないと。
俺は重厚な木の扉を開けて、後輩の女の子に入るように促す。
「どうぞ」
女の子は顔を赤らめて嬉しそうだ。でも俺には演技だとわかる。この子は遊び慣れているタイプだ。
「ありがとう」
ふんわりとロングの巻き髪を揺らして入って行く女の子。髪の毛の先まで抜かりない。
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