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エドのセンス……
実際に見たことがないのに、どうして品位を疑うものだってわかるのだろう。
でも、疑問に思うのに、わかる。
知ってる。
まったく悪いものとは言わないけれど、いかにも所有している者に着させるような、露出度が高いドレスなんて着たくない。
それに、装身具……アクセサリーだって、エドの誕生石を施したデザインのもので、そんな私欲にまみれたものを素直に身につけられるわけがない。
……って。
私欲にまみれているのはゾーイもきっと同じ。
けれど、自分を第一に考えて何が悪いというの。
「……ところで、わたしは近いうちにソフィと会う約束はしていたかしら」
頼んでいた処分が済んだところを見て、わたしはまた使用人に話しかけた。
「いえ。ですがソフィさまもダンスパーティにご参加の予定です」
「そう。ありがとう」
「お嬢様、もうお休みになりますか?」
「そうするわ」
そうして、わたしは夢の中でさらに眠りに就いたのだった。
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