特別なちから

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「お初お目にかかります、ゾーイさま。わたくし、新たにソフィさまの側仕えを任されることになりました……」 「どうしてあなたがここにいるのかしら」 日が暮れ、今晩行われるダンスパーティの開始まであと少しとなったころ。 わたしを招待した王子の側近ではなく、どうしてが迎えに来るのだろう。 「申し訳ありません。エドワードさまは急遽ご予定が入ってしまいましたので、わたくしがお迎えに参りました。サロンまではソフィさまとご一緒に……」 「どうしてわたしがあなたのような下等な者の言うことを聞かないといけないのかしら」 「えっと……」 「エドもエドよ。こんなものに任せたりして。わたしがだれなのかわかっていないのね」 「ゾーイさま……」 「馴れ馴れしく名前を呼ばないでくださる? 」 「……」 この少女の名前を知る前に話を遮ったはずなのに、まさか。 また、ゾーイの思念だというの? わたしは、ゾーイは、堀七海にどうしろと言うの……
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