特別なちから

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「あなた、王族のみが使える力を発揮できるそうね」 「え、えぇ」 「その力はなに? どうやってそれを手に入れてエドに取り入ろうと考えたの?」 「そんな、取り入るだなんて」 「言い訳は結構。わたしの質問に答えなさい」 「……お答え出来かねます。この件については、口外しないよう仰せが」 「そう、わかったわ。悪いけど、今夜のパーティは不参加するわね」 「お、お嬢様……!」 「せっかく準備してくれたあなたたちには申し訳ないけれど、わたしが彼女を信用出来うる事物に欠けるのよ」 「わたくしを虐げるお気持ちはよくわかります。けれど、主人の、ソフィさまのお顔にも泥を塗られるおつもりですか?」 虐げるって、いったいどの口が言ってるのか。 地頭がよくないわたしだって、目上のひとに使うべき表現じゃないことくらいわかる。
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