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『……やあ』
暗闇からパッと白い光が目を差し、明るい空間になったかと思えば、そのもやもやした白い物体から声が聞こえた。
「な、何……?!」
『そんなに驚かなくても。ここは夢なんだから、不思議な現象もそう珍しいものじゃないでしょう?』
「夢……?」
『そうだよ。それも、きみは今ナイトメアと呼ばれる領域の夢を見ているんだ。いわゆる悪夢ってやつだけど、いいこともあるよ』
ナイトメア?
悪夢?
わたしはいったい、どうしてこんなところにいるの?
『うーん、ずいぶん察しが悪いみたいだけど、大丈夫?』
「なっ」
『頭がよくないと、この先苦労すると思うけど……』
どういうことかを問いたいけれど、わけのわからないものに揶揄されるのは屈辱すぎる。
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