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「お嬢様、お迎えがまいりました」
「そう。じゃあ行くわ」
「お嬢様……」
「どうかした?」
「震えていらっしゃるようですが、寒いのですか? でしたら今すぐにお召替えを……」
「いいえ、大丈夫よ」
これはたぶん、武者震いだ。
「……お待たせしましたわ、エド。ごきげんよう」
「ごきげんよう、私の愛しいゾーイ。麗しいきみに会えてうれしいよ」
金髪碧眼の、この美しい王子の歪む顔を見ることができるかもしれないと想像しただけで、思わず背筋がゾクゾクした。
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