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エンディング①
けたたましく鳴り響くコールの音に、わたしは飛び起きた。
驚くほどに、真っ白な空間。
そこへ光が差し込み、朝日がわたしを包み込む。
「……おはようございます、七海さま」
「……?」
起きてすぐ、ベッドの脇に立っていた少女……同い年くらいと思われる……がわたしに挨拶した。
初めてそんな呼ばれ方をした。なのにさして気にならなかったのは、この空間にぴったりな雰囲気だったのと、初めてされたはずの行為に見に覚えがあったから。
「おはよう。今日の予定は……」
「なにをおっしゃいます、七海さま。本日より高校生になられるとお喜びになっていらっしゃったのに、もうお忘れですか?」
「え?」
わたしって、いつのまに高校生になったの?
言われてみれば、制服が準備され、わたしに着られるのを待っている。よく見たら、用意されている制服を彼女も着ていた。
しかも、この制服って、地元で有名なお金持ちのための学園では……?
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