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「さっき教授にも掴まれたな。ハァ…」 「真野の魔の手ってあだ名付いてるよなー」 はっはっは!と隣で笑うケイスケ。 「…そう言えば、お前も駅のホームで掴んできたよな?」 「あー、そう言えばそんな事もあったねぇ」 「いや、マジでキモいからな?想像してみ?毎日、見も知らぬヤツに、突然手を掴まれる恐怖」 「………」 「………」 「………ごめん、無いわ」 「だろ?まぁ、お前もその内の1人だった訳だ」 「お前綺麗な手してるもんな?」 「………」 「?」 「………相馬慧介くん」 「え?あ、はい」 「みんな、綺麗な手だと掴むのか?じゃあ、手タレはしょっちゅう掴まれまくってるって事だよなぁ?あぁ?」 「はい、ごめんなさい。適当に言いました。許して下さい」 横で机に額をつけて謝っている。
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