1人が本棚に入れています
本棚に追加
番外編 朝立ちのジョージ
(主演)城次丈瑠 (ヒロイン)恵子
城次が刑務所の冷たくて硬いベッドで目覚めた時、どうしようもないぐらいに朝立ちしていた。もはやズボンを突き抜けている。もちろん決して尿が溜まっているのではない。もう1週間、恵子と交接していない。今回のムショはなかなか厄介だ。数ある脱獄のパターンが全て通じない。
「あのクソ刑務官の奴等、何が今度は年貢の納め時じゃ。フッフッフ。笑けるで。今に見とれよボケ。待っとれよ恵子!ぶちかましたるからな!!」
「ちょっとすいません、うるさいんで静かにしてもらえますか?」
城次がチラリと横を見ると、ひょろっとした若いにいちゃんが部屋の隅で膝を抱えて、じっとりとした目でこちらを見ている。よく見ると端正な顔立ちをしている。
「なんやにいちゃん、いつからおったんや」
ニヤリと笑う城次。
「一週間前からずっと一緒にいるでしょ。いい加減そのデカい独り言やめてもらえますか?」
「お前、なにして捕まったんや?」
「いや、僕の話聞いてます?」
「人殺したって顔はしとらんな」
「‥受け子ですよ」
面倒くさそうに答えるにいちゃん。
「受け子かいな!そらどうも、いつもお世話になってますぅ」
ニヤニヤしながら、わざとらしくペコペコする城次。
「もう僕の人生終わりですよ」
「なにをしみったれた事いうてんねん、気色の悪い。お前らみたいなアホがおるからオレらは稼げてんねやんけ。お前キンタマついてんのか?ちょっと見してみぃ」
ズボンを無理やり脱がそうとする城次。
「ちょっと!やめてくださいよ!なにするんですか!ちょっと!誰か!助けて!誰か!」
最初のコメントを投稿しよう!