進路

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そういえば、僕の家族も バーテンを反対してブチ切れした分 必死で説得したな。 鮫島さんが親は厳しいと言ってたから かなり大変だろうな、と思い、 綴る言葉を悩んだ。 「バーテンさん、なんか元気になれそうな カクテルは無いかな?」 「鮫島さん、お酒は得意ですか?」 「いや、あまり。ノンアルがあれば……」 「僕の腕にはまだ作れなくて…… 度数が低い物なら可能です。」 「じゃあ、それでいいや。悪いね……」 翌日、早くに目が覚めたのでテレビを 観ようと寝ぼけ眼でつけると 急に寝ぼけがなくなった。 「今朝、都内に住む鮫島潔さんが 首を吊っているのが発見されました。」 嘘だろ、そんなの。
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