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「まあ君、まあ君!わかる?」 「大丈夫。」 「大丈夫じゃないでしょ。荷物準備したから、すぐ着替えて。今ならまだ最終の新幹線ギリギリ間に合うから、ね?」 「行かない。明日でいいだろ。」 「明日でいいわけないでしょ!」 「大丈夫だろ。」 現実を受け入れられないのか、強がりなのか、理解できてないのか とにかく動揺してわけのわからないことを言ってるまあ君。 これじゃダメだ。 きっと駅まで行っても、ちゃんと新幹線に乗れないかもしれない。 どうしよ。 どうしたらいいの。 「結衣。」 「ん?」 「俺、大丈夫か?」 「大丈夫じゃないよ、全然。」 「だよな。」 「うん。」 「一緒に来て。結衣一緒に来てくんね?」 「え?」 「俺、なんか混乱して、わかんねえけど。いい歳して。」 「いいよ。一緒に行くから、準備しよ?」 とまた寝室へ行き、小さめの自分のボストンバックに荷物を詰めて 着替える。 まあ君のジーパンとシャツを持ってリビングへ行く。
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