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「いえ、私に対して仲良くしてくれなんて言う方は中々居ませんので思わず笑ってしまいましたわ・・・これからもワタクシと仲良くして下さいません事ソフィー?」
「勿論ですマリア先輩っ・・・ってもうこんな時間!?」
そう声を上げたソフィーがふと学園内に有る時計塔を見るとマリアからも驚いた様子であらあら!?と声が上がり出す・・・
「随分と引き止めてしまったみたいですわね・・・まだ間に合うとは思いますが万が一遅刻した時は私の名を出しなさいな?悪い様にはしませんわ。」
そう言いながらクスクスと微笑むマリアに全速力で向かいますっ!と答えたソフィーは慌ててダッシュすると目的地で有る体育館が段々と見えて来る・・・
「しっかし良いのかな貴族のお嬢様に気安く名前で呼んでもっ・・・?」
ソフィーが走りながらう~ん?と内心悩んでいると建物の角を曲がった所で長い黒髪を一つにして三つ編みにした女生徒が困った様子でキョロキョロしているのが見えて来る。
「あのっ・・・ひょっとして貴女も新入生さんですかっ?」
「そうだけど・・・アンタ誰?」
大人しそうな雰囲気ながらも割とキツイ物言いの彼女にソフィーはあわわ・・・と内心驚きながらも落ち着いた声で私はソフィー=ホワイトと言いますっ!と自己紹するとゴメンゴメン・・・とソフィーの様子を見て安心したのか黒髪の女生徒が申し訳無さそうな顔で謝って来る。
「私はシジュウイン=ミユキって言うんだ。同じリボンって事はアンタって平民枠なんだ?」
「そうだよっ。受験に合格出来たのは奇跡みたいだけどねっ・・・」
そう言いながら苦笑いを浮かべるソフィーにホントしっかりしてる国だなぁ・・・と目の前のミユキさんが腕を組みだすとソフィーはあの・・・?と困った顔で声を掛けるとミユキからねえ?と微笑まれる。
「突然だけど・・・友達にならない?」
出会って数分も経たない内に妙な提案をされるとソフィーはヘっ!?と素っ頓狂な声を上げてしまう・・・
「友達になるのは大歓迎だけどっ・・・何で急に!?」
「私が貴女を気に入ったって言う理由じゃ不満?」
そう言いながら偉そうに腕を組むミユキにソフィーがそんな事っ!?と答えながら両手を振ると予鈴の鐘がキーンコーンカーンコーンと鳴り始める。
「ヤバっ!?体育館の場所がまだ分かんないのに・・・」
「私が知ってるから急いでミユキさんっ!!」
そう声を上げる彼女の手を引きながらソフィーは体育館の方へと駆け出すとちょっと急に引っ張らないでよねっ!?と急に照れだしたミユキから抗議の声が上がりだす。
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