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あの日を含めて3晩を、僕はこの洋間で過ごした。
で、今日。ダウンして丸4日目。
「理人……」
昼間はちゃんと大学に通っているはずの葵咲ちゃんが、昼前に帰ってきて。
僕がいる洋間の扉を開けるなり、倒れ込むように僕に抱きついてきた。
「葵咲っ!?」
くっ付いたらダメじゃないか、って言おうとして、僕は葵咲ちゃんの身体がとても熱いことに気がついた。
体調が大分回復している僕は、ぐったりとした様子の葵咲ちゃんを抱きしめながら、最悪の事態が起こったことを悟った。
「しんどいの?」
聞いたら「……ごめんなさい」とか。
内心では「だから言ったのに」って思った僕だけど、そんな酷いこと今の葵咲ちゃんには口が裂けても言えない。
そもそも!
インフルエンザを持ち帰った僕が悪い。
「謝るのは僕の方じゃないか」
ギュッと小さな身体を抱きしめて、僕は心底自分の不甲斐なさを呪いたくなった。
でも同時に、僕自身が大分回復した後で良かった、とも思ったんだ。
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