暗殺ノ章

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暗殺ノ章

これは小さな町に住む幼娘フレデリカの記憶「物語」。 フレデリカは美しく長い銀髪で琥珀の瞳をもつ幼娘。 彼女には想いを寄せている幼馴染アルフレッドがいる。 フレデリカの家は商人の家系だがアルフレッドはれっきとした貴族の家系である。 小さな町の領主でもあるアルフレッドの父はとても優しく寛大な人で、いつも町や国の民たちのことを第一に考える人だった。 ある日、両親とフレデリカは町からかなり遠い小さな村に遠出することになった。 小さな村の村長がフレデリカの父親に商談をしたいと手紙を寄越してきたのだ。 本来なら父親一人で行くはずだったのだが、町の外へあまり行かないフレデリカが無理を言って家族三人で出かけることになった。 村へは数日がかりで行かなくてはいけないため、村へ行く前日にフレデリカはアルフレッドのところへ訪れた。 「アルフレッド、パパの商談についていけることになったの。」 「よかったじゃないか! みやげ話をたくさん聞かせておくれよ。 僕、待ってるからね。」 アルフレッドはフレデリカの手を取り嬉しそうに微笑む。 フレデリカはその笑顔に少し胸がキュッと締め付けられた。 なぜなら、往復だけでも一週間はかかってしまう長旅だ。 その間、ずっと一緒にいたアルフレッドと会えないのだから当然寂しくなるに決まっている。
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