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「僕もうお兄さんの中に入りたい。入ってもいいですか?」
こくりと首肯く、兄の頬が色づいている。僕は感謝の口付けをして布団を這い出し、枕の下から取り出した避妊具を身につける。
「どの体位がいいですか?」
そう問えば、予想通り兄はごそりと寝返りを打ち、こちらに背中を向けた。
「後ろから抱え込んで突くやつ」
僕は兄の背に身を沿わせ、背中を抱いた。臀部の割れ目に僕のものを挿し込ませる。先でトントンと数回ノックするように兄の入り口をつつき、そして一息に突き入れた。
「んっ」
兄の背中が強張る。馴らしていないのに、兄の中は柔らかく熟れていて、僕がゆっくり二三度腰を振ると、兄の背中の緊張も解けていった。後ろから兄の顔を覗き込み、口付ける。薄暗い黄色い光に淡く照らされた室内に、ちゅっちゅっと湿気った音が満ちる。花開くように、兄のΩの香りが溢れる。夕焼け空の匂い、季節外れの桜の匂い。暫くは兄を攻めることをせず、堪能する。
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