お兄さんといいことがしたい!

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お兄さんといいことがしたい!

※弟33歳、兄34歳の年末。   「お兄さん」 「何」 「お兄さんといいことがしたいです、久しぶりに」  狭い六畳間いっぱいに敷き詰めた布団に、僕と兄は潜り込んでいる。母は忘年会だかなんだかで出たっきり帰って来ない。そろそろ九時を回るころ。兄の向こう、布団の端には、はしゃぎ疲れた小さな理仁(りひと)が、こちらに背を向けて眠っている。 「ね、」  そっと囁けば、 「いいことって何」  なんて兄はしらばっくれるが、常夜灯に照らされた薄闇の中、いたずらっぽくニヤリと笑った。本当は兄だって僕としたい癖に、いつも僕に言わせようとする。兄はちょっとズルいのだ。兄の身体を抱えて転がし、理仁の方に向かせた。熱くなった僕の身体の芯を、兄の太腿の後ろ側に押し当てる。 「何、やりてぇの?」 「はい、お恥ずかしながら」  兄の肩が小刻みに震える。くっくっと兄は声を押し殺して笑う。 「全然、恥ずかしそうじゃねぇ」 「ね、いいでしょ?」  腕の中にすっぽり収まった兄の身体を、ぎゅっと抱き締める。兄はこちらに背を向けたまま、少し「うーん」と唸っていたが、 「ちゃんと避妊してくれるなら」 と、やっと許可を出してくれた。
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