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「もしもし。お父さん」
すると電話越しから何やら嬉しそうな声が聞こえてきた。
「舞依。どうだった、誕生日プレゼントは」
「え、誕生日プレゼントって?」
「あれ、荷物が届いているはずなんだが」
荷物って…
「なんか大きな段ボールならさっき来たけど、もしかしてそれの事?」
そう言うと、父は嬉しそうに答えた。
「ああ。その様子だと、まだ箱の中を見てないようだな」
「見てないけど、この中って何が入ってるの?」
そう言うと、父は小さく笑いながら
「まあ、開けてみてからのお楽しみだな。」
お楽しみって…。怖くて開けられないんだけど…。
「あ、早く開けないと大変な事になるからな。昨日、箱詰めしたから多分まだ大丈夫だとは思うんだが…」
そう言うと、父はぶつぶつと何か独り言を言い始めた。
そして、
「あ、舞依の好きな俳優さんって桜庭佑都だよな」
「うんそうだけど。ってなんで今その話…」
まさか…。
「それじゃ、あとで感想を聞かせてくれ」
「え、待って」
電話が切れた。頭の中が真っ白になった時、箱がぐらっと動いた。
そして、その後は特に動きを見せることなく、、
って言う事はまさか…
「早く箱を開けないと!」
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