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球技大会1日目
本日 球技大会1日目。
体育館
校庭
武道場
おのおの自分の居場所へ動いている。
会場をうろうろするのもいれば
教室でちゃっかり昼寝したり
自由ながら最終的に
応援したい決勝戦へみんなが集合する。
勝ち続ければ試合は続くが負ければ終わり。
1戦づつ勝ち残った方が
記録係に戦勝報告へ行く。
トーナメント表のある本部前に着くと
赤マジックで表に書き込みをしている
青色のはちまきをしたつゆりがいた。
額にうっすらと
汗がにじんでるとこを見れば
多分、試合直後の結果報告に来たのだろう。
「つゆり 勝ってる?」
「はい!勝ってます!
午後から1年生と試合します!」
なんて可愛くゆーもんだから
つい
頭をぽんぽんと撫でてしまった。
クソ恥ずかしい青春展開な自覚はあるが
頭ポンは、続けて
「がんばってえらいな。」
と伝えたら
ただでさえ色づいている頬を
ますますピンクにしてつゆりが笑った。
「しょーへー先輩は どうですか?」
「当然、勝ちしかないっしょ?」
トーナメント表にある自分のクラスの
勝ちゾーンをなぞって指をさす。
「先輩も準決勝だ。」
「応援来いよな。」
「先輩も私たちの応援に来てくれる?」
「何時から?」
今度は
つゆりが自分のクラスを指さしながら
「体育館で1時からなんです!」
と必死な感じで言った。
近接ではあるが
応援に行けないこともない時間。
むしろ応援に行く気全開だが
ここは S気味に
「間に合ったら行く。」
とだけ言った。
案の定、その言葉に
残念そうな表情を見せるつゆりの
おかげで俺の優越感が満たされてく。
「大丈夫 見に行くからがんばれ」
可愛い行動のご褒美を伝えたら
いつものえくぼができるニッコリ顔に
ピースサインを添えて
「がんばりまちゅ!!」
と
想像どおりの反応が返ってきた。
おどけて笑う姿に
こっちの方が
気持ち射貫かれた。
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