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ある日学校から帰ると、私の家に王子がいた。
素晴らしい王冠を身につけている。
彼は姉が連れて来たのだと言う。
出身を聞けば、南国だと。
どうりで常夏が似合う雰囲気。
太陽の匂いがすると思った。
日に日に彼の存在感は増していく。
もう今では、彼がいる部屋の前を通るだけで
彼の存在に気がつくくらい。
ある時、彼は姿を消した。
姉に聞いてみる。
彼はどこに行ったのかと。
姉は答える。
「そろそろ食べ頃だから冷やしてある」
その日の夕飯のデザートは、パイナップルだった。
ああ、私のパイナップル王子・・・
完
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