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「貴方様はいつも、風呂から食事、寝る。または、風呂から食事、飲んだくれて寝る。または、風呂から飲んだくれて寝る。このヘビーローテーションだったではありませんか」
そう言われてみればそうかも。
「そう言われてみればそうかも。みたいな顔をして、もぅ!身体を悪くしたらどうするおつもりですか!」
ドキッ、何故わかる?
「何故わかる?とお思いでしょうがそこは20年、伊達や酔狂で妻をやってきたわけではありません」
ピシャッと言われて、俺は柄にもなく妻の言う通りだとシュンとした。
「よし、わかった。これからはお酒も控えて早めに帰ることにするよ。だから今まで通りで頼む」
「そうですよ。貴方様が50歳、わたくしが70歳、この先、どれくらい御一緒できるかわからないのですから・・・」
「そうだった。20年前、社長の奥さんだったお前をかっさらって結婚してもらったんだった。年の差カップルの先駆けだ。あの時の感激を忘れてお前に対して優しさが足りなかったな、ごめん」
「いいんですのよ。でも今更言っても査定は変わりませんから。なにしろ、一日遅かったんですから。ざーんねん!」
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