序章

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そのお花見で、事件が起きた。 ゴウ兄達のお父さんこと火の王は、自分の父こと森の王の手により、―――その胸を父の剣で刺され、絶命した。 自分たちの目の前で。 『―――そんな……』 『おっ(とう)……な、なんで……』 『大将! そんな、俺、大将がいなきゃ……嫌だ、やだ……やだ、やだ……大将……っ!!』 『嘘だ、こんなの嘘―――……! おっ父は最強なんだ、死ぬはずがねえんだ―――!!』 桜の淡いピンクが真っ赤に染まる。 あの時のゴウ兄とリッくんの悲痛な声は、現在(いま)も耳から離れない―――
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