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あなただけの花を
道に迷って、彷徨い無駄な時間を過ごしている様に見えるけど、あなたはただ一生懸命にどこか根差す場所を探しているんだよね。
何もしないで、ただじっとしているだけの様にも見えるけど、あなたはただ土の中で寒さに耐えて芽吹く季節を待っているんだよね。
目には見えなくても、あなたの種はちゃんと栄養を吸収し続けているし、ちゃんと成長しているから大丈夫。大丈夫だよ。
土なんてまるで見えないアスファルトの隙間で芽を出すものもあれば、たっぷりと肥えた土でぬくぬくと育つものもある。
すぐに芽が出てあっという間に花咲くものもあれば、何年も、何年もかかって花をつけるものもある。
たくさん栄養を与える必要があるもの、放っておいても勝手に花を咲かせるもの。みんな違って当たり前。同じ花なんて一つも無いんだから。
どんな所でも、何年かかっても構わない。小さくても、大きくても、どんなかたち、どんな色でもいい。あなただけの花を咲かせて下さい。
世界でたった一つの美しい花がひらくのを、わたしはそっと見守っているからね。
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