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じゃんけんして勝った潤はお箸を持ち、負けた駿は面倒くさそうに説明する。
「綸ちゃんは何でも好きに動いてオーケーなワケ。今から買い物に行くって言っても、国府に行くって言っても、飲みに行くって言っても行けるよ?それを速やか、かつ安全に実行出来るようにするのが伊東と小笹の仕事。組の動きなんかでダメな時はもちろんあるけれど、その時はちゃんと伝えるから、綸ちゃんが先に遠慮して閉じこもる必要ナシ。以上。食っていい?」
「どうぞ」
何度聞いても‘そういうものか’という程度に理解したつもりで動いて、またすぐにいろいろと心配はしてしまう。
「理解出来ないんじゃないよ…ねぇ、正宗?」
「ん、大丈夫だ。綸は理解してもそれ以上の心配が出来てしまうだけ。問題ない」
「伊東さん、小笹さん、近々一日中のお出掛けになりそうです。よろしくお願いします」
「お任せください」
「もっと頻繁でもいいっす」
「ありがとうございます」
「綸、その前に買い物に行くか?プレゼント買うだろ?」
「そうだね、正宗も行く?」
「ん」
「貸し切るのなら、お父さんにも声掛けてみるけど?」
「貸し切りだ」
「俺もいい?」
「いいよ、時宗」
「じゃあ、食い終わったら俺がじいちゃんに買い物のことは言ってくる」
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