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 三崎君と里美が私の揚げ足を取るからムゥッと膨れた。 「ごめん、ごめん。最近、美緒さんは、深刻な顔ばっかりだったから、揶揄ってしまって、悪かったね」  少し首をかしげて、困った顔で三崎君に覗き込まれる。  私は、フイッと顔を逸らした。 「もう、里美も三崎君もヒドイ。暫く静かに過ごして生活を見直すんだから揶揄わないで!」  過敏になっているのか、普段は笑って受け流せるような内容なのに、今日は怒りが収まらず怒ってしまった。   「先輩、ごめんなさい。言い過ぎました。でも、先輩には幸せになってもらいたかったんです」  そうだ。里美はいつもそのスタンスで私に接してくれている。 「私も少し過敏になっていたね。ごめん。でも、暫くは自分の事でいっぱいで、そんな事を考える余裕がないと思うんだ」 「そうだね。美緒さんのペースで悔いの無い様に、焦らずにゆっくり進んだ方がいいね」  三崎君は、悔いの無い様にと言ってくれたが、”もしもあの時”と思う出来事って、人生の中には何度もあって、進んだ道をふと振り返ると、進まなかった方の道は、もしかしたら……もっと幸せだったのかもと思う事がある。どっちの道に進んでも悔いは残るモノなのかも知れない。        
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