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Side美緒
今頃は、離婚届けが提出されているんだろうな。とぼんやり考えていた。
土曜日に行政センターに行った時は、浅木美緒の戸籍抄本を貰うんだ。
昨日の私と今日の私なんて同じなのに、違くなるなんてヘンな感じがする。
「美緒先輩、お昼どうしますか？」
「んー？ 私、食欲無いからいいや。里美、食べて来て。ちょっと、調べたい事があるんだ」
「また、そんな食事をいい加減にして、だから直ぐ貧血症状が出るんですよ。私、何か買ってきます。先輩は、調べものしていていいですよ。じゃ、行ってきます」
里美は、まくし立てるように言うと、あっ！という間に店舗の外に飛び出して行ってしまった。
確かに、あんまり食事に気を付けていないな。と思う。
奥の事務所に入り、棚にあるファイルと取り出した。表紙をめくり、会社の規則に目を通す。苗字等に変更があった時には2週間以内に届けを出すと書いてあった。
２年前に結婚する時にも読んだ気がするけど、新婚旅行や結婚式があったから前もって本社の人たちとも話をしてして、自然の流れで手続きをした気がする。
離婚して、苗字の変更をする事になるなんて思っていなかった。
保険証や生命保険会社、銀行の通帳、クレジットカード他にも苗字が変更になった事で手続きが必要な事があるだろう。行政センターに行った時に多めに戸籍抄本を取って置いた方が手続きがスムーズにできそうだ。
「ハー、めんどうくさい」
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