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 *  ここでサインをしないで、起訴されて裁判になった場合に騒ぎになったら困るのはこちらも同じ。  静かに暮らして行きたいのなら、野々宮成明を信じて任せるしか、どの道、選択肢はないのだ。   「わかりました。示談に応じます。その代わり約束を違える事のないようにお願いいたします」 「ありがとうございます。必ずご迷惑をお掛けしないように致します」  2部作成された示談書にそれぞれの住所氏名を署名捺印した。それは、美緒の分も別に用意されていて同じような書式であるが、細かい金額や怪我についての金額が異なっていた。  これが正解とは、思わないが他に手立てが無い現状。  今までされた事を許すことは出来ないが、別に野々宮果歩の不幸を願っているわけではない。  俺たちと関係のないところで暮らしてくれればいい。    示談の結果、被害届の取り下げをする事になった。  示談書を交わし、俺たちはその場を後にした。  
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