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スイートルームのバスルームだけあって、バスタブは4人は入れるような大きさで、ジェット付のもの。給湯器のスイッチを押して、カランから流れるお湯がバスタブに溜まるのを眺めていた。
バスルーム内を見渡せば、シャワーブースも別にあり、窓から見える東京湾の夜景も光が揺らめき綺麗だ。
自分よりも年下の婚姻関係を結んだ妻と初めて迎える夜に、緊張しているなんてバカみたいだな。ふと、自虐的に笑う。
しかし、会ったのも数えるほど、ふたりでデートすらしていない。キスもさっきの誓いのキスが初めてだ。
その時、バスルームのドアがバタンと開く。
視線を移すと、開いたドアから一糸まとわぬ姿、美しい体を晒した果歩が立っていた。
シミひとつ無い白い素肌、デコルテから柔らかい曲線を描いたおわん型の胸、その先端の果実は上を向いている。
細くくびれた腰のラインから繋がる丸みを帯びたヒップライン、その下の足の付け根の薄い繁みまで、何ひとつ隠す事なく、自信たっぷりに細い足を進め、あっけに取られている俺の前にやってきた。
肩に手を掛けられ、上目遣いで俺を見つめる果歩の赤い唇が動く。
「お風呂、入るんでしょう?」
少し首を傾げて、その手は、俺のシャツのボタンを外し始めた。
「か・ら・だ・洗ってくれないの?」
猫のようないたずらな瞳が、語り掛ける。
「せっかくだから楽しみましょう。ねっ」
俺は、手を伸ばし果歩に2度目のキスを落とした。
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