瞳から消えたもの 

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 ふふっ、と笑う果歩に促され、途中までお湯が入ったバスタブに浸かる。 浸かった俺の太股の上に果歩が跨り腰を下ろした。  太ももにその感触を感じる。  果歩の腕が俺の首に巻き付き、キスをねだる。それに答えるように、食むようなキスを繰り返し唇を舐め上げた。少し開いた唇の間に舌を刺し入れ、上顎を刺激する。 「ん……んっ」  と、果歩から甘い声が漏れ始めた。  息継ぎに唇が離れると、悪戯な瞳が俺を見つめる。 「キスは、合格よ」  こんな事も採点されているのかと苦笑いを浮かべ、返した。 「及第点をもらえるようにがんばるよ」  果歩は、「ふふっ」と笑い、既に立ち上がった俺のモノを握ると自分で腰をずらし、潤みのあるその中に導いた。  徐々に飲み込まれて全てのモノが収まると、果歩は甘い吐息を漏らし、潤んだ瞳を向ける。  下半身は繋がったまま、両手で頬を包みキスをして口の中を(ねぶ)った。  バスルームにクチュクチュとリップ音が響く。  舌を絡め合うと気持ちがいいのか、キュッと俺のモノを締め付ける。  唇が離れると耳元で声が聞こえた。  「私たち相性は、良さそうね」 「合格したようで良かったよ」  果歩は顔を上げ、ふふっと笑い腰を動かし始めた。  果歩が、動くたびにバスタブに溜まったお湯が、音を立ててあふれ出す。 「あぁ……ぅん……ん……」  
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