失恋💔

1/1

2932人が本棚に入れています
本棚に追加
/409ページ

失恋💔

「2人には、呆れられてしまうと思うけど、健治と再婚しました」  俺の耳がおかしくなってしまったようだ。耳鼻科に行かないと……。  月曜日、昼休みのCafé des Arcs (カフェ デ ザーク)いつもの窓際の席で、いつものメンバー。  目の前にいる、美緒さんが恥ずかしそうに喋っている。  小松さんが、憐みを含んだ瞳で俺の事を見ている。  離婚しましたと報告を受けてから10日しか経っていない。  美緒さんが落ち着いたら交際を申し込もうと思っていたのに……。 「美緒先輩、おめでとうございます」 という、小松さんの言葉につられるようにお祝いの言葉を言った。 「いや、良かったね。おめでとう」  何でもない風を装い。笑顔を向けた。  でもきっと引きつっている。 「ありがとうございます。2人にはお世話になりっぱなしで、野々宮さんに襲われた時も助けて頂きありがとうございました。2人がいなかったら大変な事になっていました。本当にありがとうございました」  そうだよ、美緒さんの元旦那の浮気相手であるストーカー女に襲われて、危ない所を助けて、その後、一体何がどうしてこうなったんだろ?  復縁の要素ってあまりないように思うけど……。  食後のコーヒーを飲んでいると、美緒さんが化粧室に席を外した。  すると小松さんが、俺に向かって口を開く。 「ほら、見てるだけじゃ伝わらないんですよ。チャンスの神様逃げちゃいましたね」 「傷口、抉んのやめて」 「私、応援していたんですよ。送り狼になるぐらいの事をしても良かったと思います。先生、いい人過ぎなんです。もっとアグレッシブにいかないと恋は掴めません。結婚出来ない呪いにかかりますよ」 「だから、やめて」  
/409ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2932人が本棚に入れています
本棚に追加