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見えないドームの中で生きる人間のドラマ ✽『天使は瞳を閉じて』
少女漫画……(苦)💦
アップにすると↓こうです。
一応イヤリングもチャックの飾り(?)も羽根なあたり、当時のこだわりだったのでしょう……。
✽天使が出てくるフィクション(イラストは言わずもがな)✽
『天使は瞳をとじて』 鴻上尚史 白水社
今ではすっかり、人生相談でお馴染みになってしまいましたが(※AERAで「ほがらか人生死相談」を掲載中)、第三舞台の主宰者です。
高校で演劇部に所属していたのですが、当時なけなしのお小遣いで買った戯曲本です。
透明のドームの中で暮らす人間達が「誰も傷つけない、誰も傷つかない」小さな街をつくる。
それを見守っていた二人(人?)天使のうち、片方は人間になり、街の人間と生活することを決意する。
もう片方の天使は、元・天使と人間達を見守るが、平凡で穏やかな人間達の暮らしは、少しずつ破綻していく。
ドーム内で生活せざるを得ない、という設定のSFは、昔から大好きです。ディストピアものとまでは言いませんが、『進撃の巨人』にしろ制限の中で生きる人々(ある意味監獄もの?)のドラマは、追い詰められた時の感情が顕になりやすい。
戯曲だと際立ちますね。
照明の使い方次第で、見えない壁を表現したり。
ああ演劇部。甘酸っぱい青春の思い出を、勝手に噛み締める一冊でもありますw
追記
気付いた方もいると思いますが、人間になってしまった天使のキャラクターは『ベルリン 天使の詩』に触発されたと、鴻上さんご自身で紹介されています。
ヴィム・ヴェンダース、近年の作品は観れていないです……。
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