59人が本棚に入れています
本棚に追加
結婚への呪縛? ✽『肝、焼ける』
皆様お元気でいらっしゃいますか? 未苑です。
皆様よりお見舞いコメント下さり、本当に支えられております😭 主治医と相談し、神経痛ということで服薬しております。
優しい心遣い、本当にありがとうございます……!光飛ばしすぎました。アイビスペイントの「キラキラ加算・発光」ブラシが好きなんです……(髪とストール部分) ミモザの花🌼の時期に、と思ったらすぎていました。
✽大人女子を描いた作品(イラストはかなり無関係)✽
『肝、焼ける』 朝倉かすみ 講談社文庫
氷室冴子青春賞の発表が延期となり、もやもやしますね……。私も推している作家さんがご参加されているので、念じております。
この青春賞の審査員ですが、個人的には、興奮するプロ作家陣揃いです。
その中でも、朝倉かすみ先生はデビュー作から追っておりました。有●堂の平積みで手に取り、以降、何冊か読んでおります。
後から知ったのですが、朝倉先生は42歳で作家デビューされているんですね。とても夢を与えます……。
デビュー作の『肝、焼ける』は短編集の表題作です。煮え切らない彼氏が北海道(しかも都市からは結構離れている?)に異動してしまい、アラサー・主人公は思いついて、彼に事前連絡無く、北の地へ赴きます。
発表当時の2000年代、〈結婚への呪縛〉が浮き彫りになっていくのを、やたらメディアで見かけましたが、そのタイミングにドンピシャだったのかなと思います。
ただ、この題材だけだと、よくある恋愛小説になるところを、冷静な観察眼で市井の人々を描いているのが、この作品のまさに肝かと。
〈ふらっと銭湯に寄って地元の中年女性と会話し、汗を流した後、寿司屋でサラリーマンとメンチ切る(言い過ぎ)〉。
人情物のようですが、そこにじんわりする交流はありません。あくまでもすれ違う人々。
彼氏に早く会いに行けば良いのに、なかなか上手くいかない。読んでいる方が、肝焼けますw
他収録の女性の描き方も、作者が過保護にせず、けれど突き放しもせず良いです。同収録作、男性経験なしの30代を描いた『コマドリさんのこと』も、なかなかに。
✽ペコメへのお返事は次項へ→
最初のコメントを投稿しよう!