余裕のある笑い(かなりスパイシー)*『モンティ・パイソン大全』

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余裕のある笑い(かなりスパイシー)*『モンティ・パイソン大全』

もう1週間経ったの?! 未苑です。 新学期始まってバタバタしておりますが、皆様はいかがお過ごししょうか。時間みつけて皆様の作品伺いますね!!(;_;) 今回、ボリュームオーバーゆえに前回から回した内容なのですが、これまた長文ですm(__)m ご興味ある方はお読み下さったら嬉しいです💦 b893b6a5-2a57-49a4-bb7b-a5e8ddfde20f 今回紹介の作品オープニングへのオマージュ、自作絵のコラージュで作ってみました ※ご存知ない方は、ニコニコ動画等で検索なさってみて下さい。↑のなんちゃって感がひどいです(苦笑)  *胸を衝かれた(胸倉を摑まれた?)コメディと言えば* 『モンティ・パイソン大全』 須田泰成 洋泉社<映画秘宝>シリーズ 笑い。 シンプルゆえに難しいですね……。子供プールより浅すぎる私の経験から、〈笑いのツボが近い人でないと、深い関係になれない〉気がします。会話は相手に合わせるのが基本ですが、感性の部分だけはお互い様ですし💦 コメディ偏差値低い私が人様に紹介出来るものなんてないかも……と本棚見たら居ましたよ。 イギリスのコント番組の金字塔、モンティ・パイソンが!!  メニューを聞けば、スパム、スパム・卵、スパム・豆、スパム・卵・ソーセージ・スパム……と、スパムしかない食堂。(1※のちの「スパムメール」の語源となるコント)  18世紀フランス、モンゴルフィエ兄弟の熱気球による人類初空中飛行前夜。今夜こそ身体を洗うか、兄弟で苦戦する一コマ(※フランス人は風呂嫌い)   ボッティチェリの「ビーナス誕生」を、オゲレツにも裸踊りのごとく踊らせるアニメ。(※のちの鬼才映画監督・テリー・ギリアム作)  「皆、オモチャじゃない銃を持っているので軍隊辞めます!」と申し出る新人兵士。 等など……。 令和の今ならコンプラ完全アウトを通り越して、もはや痛快!! 故・志村けんさんも「モンティ・パイソンがいなければドリフは生まれなかった」と仰っていたとか。 こちらの本は、1969〜74年にBCCで放映されたコメディ番組「空飛ぶモンティ・パイソン」の解体新書で、全エピソードを文章化(←ある意味キ◯ガイで最高・笑)し解説してくれています。 私の親かちょっと下の世代がリアタイに当たるのでしょうか。ですので、私は後追いでレンタル店でVHS(!)を狩り漁った……のですが、当時ネットに情報がほとんどなかったため、この本は字引き書としてめちゃくちゃ重宝したものです!! それこそ(1)のスパムコントの解説を読んでひっくり返りました。  “スパームは〈sperm〉と聞こえてしまうが、これは〈精子〉の意味。  「エッグ・アンド・スパム」という台詞は〈卵子と精子〉で、日本のNHKに相当するBBCで合唱していたことになる。” オゲレツネタの引用ですみません(苦笑)💦 そもそも第1話から、〈偉人の死に方ベストテン〉とフィギュアスケート試合の如く点数プラカード出すコントと不謹慎極まりないパイソンズ。 本書を読んでから映像を見直すと、もう殆どが風刺だと理解できて面白いんです! なにせ、女王陛下まします大英帝国で、権威を笑いに変えてしまうパイソンズの凄さ。  “さきの大戦による国内経済の疲弊、スエズ動乱でそれまでの英国権威に疑問が生まれ、1960年代の“スウィンギングロンドン”のムーブメントに、彼等の笑いががっつりハマった” メンバー6名の半分以上がオックスブリッジと名門出身、医者や弁護士の道を断って「空飛ぶモンティ・パイソン」番組開始を選んだそう。民衆の(ニーズ)を読んでの「笑い」なのですから、いやはやたまげます……。 (ちなみに私は常々「笑い≒怒り」と感じていて、襲ってくる異物(日常での違和感)に拒絶や攻撃ではなく、受容できることが人の強さだと思っています) 弱者を笑うのはただの暴力。でもパイソンズは己を、時には、上の者の違和感やを笑ってしまう余裕すら感じられます。 うーん。やっぱり、鋭い感性と学がないと「笑い」は難しい! モンティ・パイソンのDVDボックス取り出し、ニヤニヤと観る方が私には向いていそうです。f5e951d4-5fca-449e-865e-9a5efd9bd635(DVDボックスと本。ただの私物自慢です・笑) *どうでもいい追記 私がモンティ・パイソンを知ったのは、戯曲家・ケラさん所属のバンド・LONG VACATION(ロングバージョン)で「♪ビデオはオールナイト モンティ・パイソン」と歌っていたゆえ。この後、「ジャック・タチと小津安二郎とヘップバーン〜♪」と続きます。 あ! 有名所だとDREAMS COME TRUE(ドリカム)も「♪黒は好きじゃない モンティ・パイソンも〜」と歌ってましたね。 過去作リスペクトや礼賛を感じる作品が80〜90年代に多く、お陰でただの田舎娘の私にまで間口を広げてくれて有難かったです♪♪ *なかなかペコメできなくてすみません💦m(_ _)m
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