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「ありがとう影山くん……。こんなスゴいもの発明しちゃうなんてホントに天才なんだ」
「プラモデルを作るようなもんさ」
「もんさ、じゃないし。カッコつけちゃって」
絵麻は肩をゆすって笑うと、
「でも、本当にありがとう」
深く頭を下げた。
「礼をいうのはこっちのほうだ」
「なんで? わたし何もしてないし」
「最初、君が必死に書店を守ろうとする姿に驚いたんだ。誰かのためにこんなに必死になれるなんて信じられなかった。人間なんてどいつもこいつも打算で生きてるやつばかりだと思ってた。それが……」
「……」
「君から教わったんだ。夢を叶えた者だけが、誰かに希望を与えるんじゃない。叶えようと必死になる姿こそが、誰かにとっての希望になるってね」
影山くんは空を見上げた。
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