文化祭作戦

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「うう……うう……」  気づけば絵麻は泣いていた。セッちゃんの手を両手で握りながら、肩を震わせた。 「ありがとう……ありがとうね絵麻ちゃん」  セッちゃんも鼻をすすりはじめた。どれほどの時間を悲しみで共有し合っただろうか――。  人生には抗えない災難がある。  それは突如となく襲いかかり、当たり前の生活を奪い去っていく。  絵麻は、この世界の乱暴なルールに失望した。
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