ケース6️⃣ 前世転生

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「そんな事〜ないですヨ。大人の魅力なんて、まだまだありません。」 メグが、少し照れながら言った。 そこへ、綿星の質問は続く。 「じゃあさ。彼氏とか、いるの?」 「え? いませんヨ。」 「いない⁈ マジか⁈ 彼氏いないのか⁈ ・・・よ〜し‼︎」 綿星は今までにないぐらいの大声をあげて、突然その場に立ち上がった。 「神はまだ、俺を見捨ててはいなかった。・・いや、今日こそが、本当の出逢いの訪れなんだ。」 そこでメグが、一つ溜息をついた後、また笑顔で綿星に伝える。 「あの〜、綿星さん。落ち着いて座ってくださいネ。ある程度占ったので、次は『前世』を見たいのですが・・。」 「あ、ああ、そうだったね。悪かったよ。」 綿星は申し訳なさそうに、椅子へと座り直した。 メグはまた、真剣な表情に戻り、両手をかざして綿星を見つめる。 暗がりの部屋に、少しの沈黙が続いた。 やがて、メグが口を開く。 「綿星さん。アナタは前世・・・・、アメリカにいました。アメリカ人ですネ。」 「あ、アメリカ人⁈」 そして突然、メグが驚いた様子で声をあげる。 「アメリカ・・・・。Oh! 凄い! しかも、ボストンです! 実は私、アメリカのボストンから来ました。偶然デスネ。」 綿星もそれを聞いて、驚きを共感した。 「おお!そうなんだ!君はボストンに住んでいたんだ!偶然というか、凄い巡り合わせだよ!」 メグは、気持ちを抑えるようにしながら話し続ける。 「アナタは、・・うん。男性でした。名前は、ジョーイ。30歳ぐらいのアナタが見えるわ。」 綿星は、黙ったまま頷いた。 更に、メグが興味深そうにしながら、内容を告げる。 「そして、アナタは・・ジャズダンスの先生をしていたみたいネ!」 綿星がメグに尋ねた。 「これが本当なら、運命なんじゃないかな。ほら、聞いた事あるだろ? 前世で夫婦とか恋人だった二人が、また生まれ変わって別の場所で偶然出逢う、みたいな話。俺たち、ボストンで会っていた可能性もあるよね。メグ。ジョーイって男性に、覚えはないかな?」
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